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2007年03月01日

人生とは・・・

夫婦二人になった今、暮らしのことを考えた。
東京に一人で出てきて、はじめ新宿の四帖半のアパートに一人暮らし。
一年して信濃町に引っ越した。六帖と三帖の台所。お風呂はなかった。
彼と一緒に行くお風呂屋さんが嬉しかった。
結婚した次の日から稽古で新婚旅行も行っていない。
10回落選者優先で立川の公団が当たった。六帖、三帖、四帖半の台所、お風呂、バルコニー。
妊娠中の引っ越しだった。わたしは急に一軒家に住みたいと思った。
「そうだ、彼のお義母さんと同居するんだ」
妊娠九ヶ月で家を探しに歩いた。松戸に決めた。
2月21日に娘が産まれた。5月に松戸に引っ越した。
立川にいたのはホンの8ヶ月ほどだった。
生まれて3ヶ月の小百合とわたしは電車に乗って松戸に行った。
義母、娘、夫そしてわたしの生活。
12年前に脳梗塞で倒れた義母は、
7年前から完全に寝たきりとなり、わたしは劇団を辞めた。
自分でNPO法人を立ち上げ舞台活動を独自に始めた。
毎日、ヘルパーさんが3交代で入り、毎週お医者さん、看護婦さん
歯医者さん、お風呂屋さん、と人がいやになるほど出入りした。
義母の状態はますます悪くなり、介護と活動の両立が困難と思い、
いよいよ介護に専念しようと決めた途端・・・
義母は亡くなった。去年の8月16日のこと。
3人家族になった。
それから半年。
今度は娘がばたばたと引っ越した。結婚の日程は決まっていないが、
娘が家に戻る日はない、とはっきりいった。
結婚して26年。
ついに夫婦だけになった。
一人っ子なので一人で生きていけるように願っていた。
そういう意味では
自立してくれたのだから
望みがかなったといえる。
しかし、このさびしさは、多分、世代が交代したことの実感もあるのだろうとおもう。
人生って、
こんなに短いのね。
減るのはさびしいね。
毎日介護してへとへとしていた頃が
今は懐かしい。
こうして皆思い出の彼方へ去っていく。
毎日を大事に暮らそう。

投稿者 城谷小夜子 : 2007年03月01日 18:59

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